劇場版コナン 時計仕掛けの摩天楼メモ
名探偵コナン 時計じかけの摩天楼
1997年春 劇場版第一弾 興行収入11億円
ネタバレ
▼あらすじ
近頃めざましい活躍をみせ世間的にも注目を集める眠りの小五郎は黒川邸で一つの事件を見事に解決した。
ある日、人気作家工藤優作のファンレターに紛れる工藤新一宛ての一通の招待状が届く。
差出人は著名な建築家からのものだった。
そして工藤新一の元にかかってくる謎の電話。街のあちこちに爆弾が仕掛けられ、新一を待つ蘭がいる米花シティビルにも大型爆弾が仕掛けられていることが発覚する。
以下ありがちメモ
【犯人】
森谷帝二教授(爆弾魔)
名前はモリアーティ教授のもじりかな。
東都大建築学科の教授で47歳独身。
父親も世界的に有名な建築家であり、自身は高校まで英国で暮らしていた紳士的なおじさん。15年前に別荘の火災で両親を亡くし、その時期を皮切りに異例の若さで脚光を浴びるようになる。
推察になるが、父親には大変なコンプレックスを抱いていたのではないだろうか。15年前の火災により心の闇が生まれてしまったのではないか。火災で両親は命を落とし、放火が如何なる現実を齎すものであるのか痛いほど分かっているにも関わらず、自らの犯行も「火」を使用している。
(父親を殺めた可能性も読み取れるが、劇中では名言されていないので)
昭和58年に
鉄橋×
英国風の橋○
が話題を呼び日本建築新人賞を受賞
クイズを考えたり料理上手の一面を見せる。
元は貞治という名前だったが左右対象にするため改名したエピソードを聞いたコナン
「ほとんど病気じゃねーか」
と引き気味
【犯人の動機】
・左右対象じゃないので抹殺したくなった
・新都市計画を新一にぶっ壊されたので汚名を着せようとした。っていうか一緒に殺そうと思った
森谷教授は完璧主義者で左右対称を何よりも愛しており嘗て自分が手掛けた作品で建築法や予算等の理由からシメントリーに作ることが出来なかった過去の作品を許せず破壊へ。
また、新たに自分が理想とする完璧な都市構想を練っていたが、当時の市長が逮捕され全てが白紙になり市長失脚へと導いた新一を逆恨みした。新一への筋違いの恨みがとばっちり感を強めるが発想と行動力が常人のそれを超えてなかなかサイコパス度の高い人物。
単独で華麗に大量の火薬を盗み、1人でクイズ(暗号)を作ったり、せっせと爆弾を仕掛けてる姿を想像するとちょっとまぬけ
【犯行】
東洋火薬庫に侵入、窃盗
連続放火
テロ行為(堤向津川河川敷、米花駅、環状線上未遂、自宅未遂、米花シティビル)
自分が設計していないものも爆破させようとしてるじゃないですか...
黒川さんのお宅は先月大黒柱が殺され、相次いで火災にも遭うし散々な目にあっている。
【犠牲者数】
死亡:0名
米花シティビルの爆破シーンで少なくとも7人は勢いよく吹っ飛んでいたが彼らは生存しているのだろうか...
【殺害方法】
-
【爆破の規模】
①河川敷で小規模(怪我人0)
②空き地で小規模(怪我人1名、コナン)
③米花シティビル大爆破(怪我人多数)
【園子の友情】
蘭と一緒に新一のプレゼントを選んでくれた
先に自宅に帰ってテレビで爆破の事を知ってめちゃめちゃびっくりして蘭のことを心配したんじゃないかな
【鈴木財閥のコネクションと恩恵】
-
【西多摩市】
工藤新一が最も世間から注目を集めた事件として西多摩市岡本市長身代わり事件が挙げられる
また、森谷教授がかつて新都市計画を練っていた
【故障するアイテム】
スケボー
▼故障原因:直前に強く打ち付けた為
▼場面:追跡していたタクシーにあと一歩で追いつく所で減速し、取り逃がす。その後近くの自販機でジュース買っていた少年からチャリを強奪し無事タクシーに追いつく
捕足:チャリは爆破諸共壊れたので小五郎が弁償。どうやって持ち主見つけるんだろ
【新一の出し方】
扉越しで蘭と会話
「らーーーーん!」「さよなら...新一(ちょっと透けて上を仰ぐ蘭ちゃん」の壮大な予告が目に浮かぶ
【蘭のピンチor怪力】
爆破に巻き込まれビル館内に閉じ込められる
爆発物解体を蘭が行う
【元太のクソさ】
-
【上流階級ポイント】
著名な人物が開くパーティに行く為相応のドレスコードをさっと用意が出来る辺りさすが毛利家。あと98年当時、携帯電話は子供にとってはまだまだ珍しい代物だったがコナンは普通に使ってるのもポイント高い。
【小五郎の迷推理】
冒頭の導入で迷推理披露するけれど本筋と関係ないので割愛。建築に詳しい白鳥刑事を犯人と予想してからずっと怪しんだ顔をしている
【小五郎ファインプレー】
タイマーが一瞬止まった理由をコナンに気付かせる
病院でコナンを厳しく叱る小五郎がとても良心的に見えるとても好きなシーン。怒りのポイントは「新一に宛てた危ない事件を『子供の』コナンに任せたこと」危険が伴うことは百も承知である筈なのにコナンは怪我を負ってしまった。小五郎が怒ることにこの世界の秩序を感じる。ゴッサムシティよりやべえ米花町の数少ない良心的な大人だよ。次に犯人から電話がかかってきたら俺が出る!の小五郎かっこいい〜〜〜
【当時のケータイ】
【わくわくゲスト】
白鳥刑事
【白鳥の趣味】
建築に興味があるもので...
にや
エリート風情のヒールなイメージで登場した白鳥刑事だけど小五郎の迷推理で犯人扱いされたときに「ひどいじゃないですか〜〜〜cv.塩沢兼人」と一転して親しみやすさ人間らしさを出した一言は白鳥の人柄を一発で示して最高の演技だと思う。次作はもっとへっぽこ具合が出てて好き
劇場版オリジナルキャラから見事準レギュラーへと出世したすごいキャラ
【クイズ】
伝統の博士クイズの元祖は森谷教授だった...
Q.3人の共通点はなんでしょう?
A.桃太郎(解答者コナン)
干支 の動物から共通点のある物語を導き出す
【変装】
森谷教授が怪しいおじさんに変装
【ゲスト】
電車の乗客:2丁拳銃
▼感想
森谷教授が出すヒントをコナン達に解かせ爆発物を順番に処理し犯人へと近付くストーリー。アクションは控えめで人気ゲストキャラも登場せず華やかさに乏しいものの結構面白い。ラストで蘭ちゃんが爆発物解体するシーンは、今のところどの映画よりも印象が強く、コナン劇場版といえばこのシーンが真っ先に思い浮かぶ程に強く刻まれている。
作中ではずっと赤色にこだわっていた蘭ちゃん。で、そこにつけこまれブービートラップを仕掛けられたんだけれど「だって、(赤い導線を)切りたくなかったんだもん...赤い糸は新一と繋がってるかもしれないでしょ」は本当に名台詞だと思う。
森谷教授は自分の美学に基づいて犯行を重ねている。根っからの芸術家タイプとえいばそうなんだけど、建築とは人が快適に住むことが大前提でその上に美しさが伴うものなので、デザインが気に入らないとはいえ現役で使用されている橋やビルを破壊計画を立てる人命二の次の考え方は余りにも身勝手で、建築家として愚かすぎる。
新一が解決した事件だけど例のごとく小五郎の事件としてマスコミに報告しちゃったので後に驚く森谷教授
びっくりしたのは危機管理能力の低さ
恐らくジェネレーションギャップ
・工藤優作や新一のファンレターが自宅直送だったこと。個人情報ゆるゆるかよ〜〜!
・スケボーで公道かっ飛ばす危なっかしいアクションすき。いつか交通事故で死ぬ。かと思いきや劇場版ではスケボーありきになっている
・爆弾が仕掛けられている環状線で一切避難誘導などなく、駅のホームでテレビクルーが入ってリポートする度胸
かと思えば病院内での携帯電話の配慮
ここのシーンの博士可愛い
時系列を出すと昼〜日付が切り替わるまでに事件をスピード解決していてすごい。森谷の頭脳を持ってしてでも工藤新一に敵わなかったんだなあ。